抵抗膜タッチパネルと静電容量タッチパネルのしくみと構造
タッチパネルの代表的な2つの方式である抵抗膜方式と静電容量方式のしくみと構造を解説します。
抵抗膜方式

(https://www.dush.co.jp/method-type/resistive-touchscreen/)
抵抗膜方式は、ガラスまたはフィルムからなる基板上に、2つの導電性を示すITO膜(X電極とY電極)が向かい合った構造です。Y電極は基板上に、X電極は基板上に積層したガラスまたはフィルムに上に形成されています。
X電極とY電極の間にはスペーサーがあり、指などでタッチすると、電極同士が接触して通電。その位置をセンサーで検出するしくみです。
静電容量方式

(https://www.dush.co.jp/method-type/capacitive-touchscreen/principle/)
静電容量方式は、X電極とY電極がガラスやフィルム上にパターニングされています。X電極とY電極は、互いに接触しないように絶縁性の物質で区分けされています。指をタッチパネルに近づけると、電極間にわずかな静電容量の変化が起こり、タッチされた位置を特定。
圧力を感知する訳ではないため、静電容量方式は、パネル表面に強固なカバーを設置可能です。反面、静電容量方式は、指など導電性の物質でなければ操作できません。
産業用タッチパネルのモジュールとは何か
産業用タッチパネルとは、タッチパネルに液晶などのディスプレイ・コントローラー・センサーが一体化したものです。ここでは、産業用タッチパネルモジュールのしくみと構造に触れつつ、モジュールの形式で納品してもらうメリットを解説します。主なメーカーのタッチパネルモジュールの特徴も紹介します。
液晶やコントローラーをセットした
タッチパネルモジュールの詳細を見る
モジュールにおけるよくある不具合や課題
産業用タッチパネルモジュールの不具合は、タッチパネルによるものと、ディスプレイ・コントローラー・センサー側によるものに分けられます。自社で不具合に対応できないときは、メーカーに問い合せましょう。ここでは、モジュールによくある不具合や対処法、海外メーカーの部材を使う際の注意点を解説します。
液晶画面が反応しないなど
タッチパネルモジュールの
よくある不具合や課題について見る
モジュールを製造しているメーカー一覧
タッチパネルに液晶などのディスプレイ・コントローラー・センサーを一体化させた「モジュール」と呼ばれている形態で提供に対応しているメーカーを紹介。このサイトで紹介している産業用タッチパネルメーカーのなかで、対応している7社を紹介します。(2023年3月調査時点)
液晶やコントローラーをセットした
タッチパネルモジュールを
製造しているメーカー一覧を見る
産業用タッチパネルメーカー3社

耐久性や環境適応性に優れ、工場や屋外使用でも安心。互換性も高く予算に合わせた開発提案が可能。
- 工場FA機器
- 重機
- 屋外標識
- 倉庫用ロボット
など

高機能フィルムの開発が得意で、これまで難しかったITOフィルムの大型化に成功。最大65インチ対応で様々な表現が可能に。
- サイネージ
- フロアガイド
- アーケードゲーム
など

抗菌・抗ウイルス機能付き機能や写像性を高めるニュークリアフィルムを開発し、衛生的で快適な操作性を実現。
- 検査機器
- 臨床現場
- 美容成形
など
2023年1月20日時点で「産業用 タッチパネルメーカー」でGoogle検索し100位までに公式サイトが表示されるメーカーのうち、産業用タッチパネル製造に関する情報が明確であるメーカー21社を紹介しています。
その中で、総合力に関する「品質」「対応力」「実績」に関する情報が明確に公式サイトに記載されているメーカーの中から業界ごとにおすすめできる特徴をもつ3社をピックアップ。
ディー・エム・シー:耐久性や環境対応性が高く、製造業や建設業などの過酷な環境下でも機能性を損なわない
グンゼ:最大65インチまで対応する大型パネルを生産しており、広告などの表現力が重要なシーンに適する
FCLコンポーネント:抗菌機能や写像性を高めるフィルムを開発し、衛生条件の厳しい医療や食品加工での使用向き。