タッチパネルフィルムの種類

目次

タッチパネルフィルムは、ガラスフィルムとPETフィルムがあります。ここでは各フィルムなどの特徴について紹介。タッチパネルフィルムを選ぶ際は、用途に合わせたものや要望に対応できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。

フィルムの種類

フィルムの種類には、主にガラスフィルムとPETフィルムがあります。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。ガラスフィルムとPETフィルムの特徴やメリット、デメリットについてまとめました。

ガラスフィルム

ガラスフィルムは、その名の通り無機ガラスから作られたフィルムを指します。厚みがあり硬いという特徴があるので、画面にくっつきやすく気泡が入りにくいです。ただし、厚すぎるものを選んでしまうと操作時に違和感を覚えたり画面をタップしたときに反応が悪くなったりするため注意しましょう。

また、適切なサイズを選ぶことも大切です。サイズが合っていない場合、ケースが干渉してしまい感度が悪くなってしまう可能性があります。

ガラスフィルムのメリット

ガラスフィルムは厚いため、強いひっかき傷や落下衝撃に強いです。画面自体がはっきりと見えるため、画像や動画の視聴にも向いています。またガラス特有の光沢があり、見た目がキレイなためデザイン性を重視する方におすすめのフィルムと言えるでしょう。

貼り付け時はガラスフィルムスクリーンに置くだけできれいに付けられるものも多く、気泡が入る可能性が少ないこともメリットです。歪みに注意すれば簡単に取り付けることができます。

ガラスフィルムのデメリット

ガラスフィルムは厚みがあることから、タッチパネルの感度を下げてしまう場合があります。そのため購入の際には、事前に口コミやレビューなどを確認し、慎重に選択することをおすすめします。

また、表面硬度によってもタップ時の反応を悪くしてしまうかもしれません。ただし、ガラスフィルムの表面硬度は画面保護の観点から重要です。表面硬度が高いものほど傷が付きにくく、長期間使用していても清潔を保つことができます。

PETフィルム

PETフィルムは、エチレングリコールとテレフタル酸を重縮合反応にすることで得られる結晶性の熱可塑性ポリエステルであるPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂からなる高分子フィルムです。柔らかく薄いという特徴があり、タッチパネルを操作するときに指の接触での違和感がほぼありません。

また、熱延転生が良いために生産性に優れています。PETフィルムの中には汚れたら水洗い可能なタイプもあるため、いつでも清潔にしておきたい方にはおすすめです。

PETフィルムのメリット

PETフィルムを使用することで指紋や小さな傷から画面を保護することができ、画面が汚れたり指紋がついてしまったりする可能性が低くなります。また、フィルム厚が薄いためスムーズなタッチ感覚を味わうことができるでしょう。

中にはフッ素系ハードコート処理の保護膜もあり、ファンデーションが画面にくっつきにくくなるため女性に人気です。価格が安いこともメリットのひとつ。汚れや傷が付いてしまっても気軽に交換できるのは嬉しいポイントと言えます。

PETフィルムのデメリット

PETフィルムは薄くて柔らかいため保護する力が弱く、落下など大きな衝撃を与えるとヒビなどが入りやすいです。あくまで、日常の使用において画面を傷や汚れから保護する目的で使用するようにしましょう。

また気泡が入りやすいこともデメリットで、PETフィルム貼り付け時に気泡が入ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。いくら気を付けていても入ってしまう場合が多いため、自然と気泡が抜ける1週間程度は我慢してそのまま使用しましょう。

別加工されたフィルム

液晶保護フィルムには、特別加工されたものもあります。フィルムの種類を決めたら、次はどのような加工がいいのか考えてみることをおすすめします。いくつかのフィルムタイプを紹介するので、自身の要望やライフスタイルに合うものを選んでみましょう。

グレアタイプ

グレアタイプは光沢タイプのフィルムのことです。発色がビビットで、画面本来の色とクリアな画面で画像や映像を楽しむことができます。一方で明度が高いため、外光の映り込みが激しく明るい場所では画面が見にくいです。

反射防止(アンチグレア)タイプ

反射防止タイプのフィルムは、光を反射しないように設計されたフィルムです。蛍光灯や太陽光の映り込みを抑制するため、明るい場所でも画面が見やすいという特徴があります。ただし、映像や画像の鮮明さが落ちてしまうので注意しましょう。

のぞき見防止タイプ

横や上からのぞき見を防止するフィルムです。画面を正面から見たときだけはっきり見えますが横や上から見たときは見えにくいため、電車など人が多い場所で近くの人から画面を見られているような感覚が嫌いな人におすすめです。

衝撃吸収タイプ

タッチパネルの落下や衝突などによる衝撃を吸収する「衝撃吸収層」を作ることで、フィルムの耐衝撃性を向上させています。フィルム本来の耐衝撃性では不安で、より強い耐衝撃性が必要な方にピッタリのフィルムです。

ブルーライトカットタイプ

液晶ディスプレイが発光するLEDライトに含まれる「ブルーライト」をカットするフィルムです。ブルーライトは、人の目に悪影響を与えると言われています。目の疲れを軽減させる効果があり、青い光から目を保護したい方におすすめです。

用途にあわせてフィルムを選ぶ

フィルムにはガラスフィルムとPETフィルムがあり、それぞれ特徴が異なります。ガラスフィルムは厚みがあり衝撃に強いですが、感度が低下する可能性が。PETフィルムは薄くて操作時の違和感が少ないですが、衝撃に弱いです。また加工タイプにもさまざまなものがあります。

フィルムを選択する際は、用途に合わせたフィルムを選ぶことや要望に対応できるメーカーを探すことが大事です。それぞれの特徴に基づき、どれが目的に合っているかを検討してみましょう。

産業用タッチパネルメーカーの
一覧を見てみる

総合力で選ぶ
産業用タッチパネルメーカー3
製造・建設などの現場向け
ディ・エム・シー
ディ・エム・シー
引用元URL:株式会社ディ・エム・シー公式サイト(https://www.dush.co.jp/product/touchscreen/)
特徴

耐久性や環境適応性に優れ、工場や屋外使用でも安心。互換性も高く予算に合わせた開発提案が可能。

たとえば
  • 工場FA機器
  • 重機
  • 屋外標識
  • 倉庫用ロボット
  • など

アミューズメント・広告向け
グンゼ
グンゼ
引用元:グンゼ株式会社公式サイト(https://www.gunze.co.jp/denzai/)
特徴

高機能フィルムの開発が得意で、これまで難しかったITOフィルムの大型化に成功。最大65インチ対応で様々な表現が可能に。

たとえば
  • サイネージ
  • フロアガイド
  • アーケードゲーム

など

医療・食品産業向け
FCLコンポーネント
FCLコンポーネント(旧富士通コンポーネント)株式会社
引用元:公式サイト(https://www.fcl.fujitsu.com/products/touch-panels/)
特徴

抗菌・抗ウイルス機能付き機能や写像性を高めるニュークリアフィルムを開発し、衛生的で快適な操作性を実現

たとえば
  • 検査機器
  • 臨床現場
  • 美容成形

など

【選定条件】
2023年1月20日時点で「産業用 タッチパネルメーカー」でGoogle検索し100位までに公式サイトが表示されるメーカーのうち、産業用タッチパネル製造に関する情報が明確であるメーカー21社を紹介しています。
その中で、総合力に関する「品質」「対応力」「実績」に関する情報が明確に公式サイトに記載されているメーカーの中から業界ごとにおすすめできる特徴をもつ3社をピックアップ。
ディー・エム・シー:耐久性や環境対応性が高く、製造業や建設業などの過酷な環境下でも機能性を損なわない
グンゼ:最大65インチまで対応する大型パネルを生産しており、広告などの表現力が重要なシーンに適する
FCLコンポーネント:抗菌機能や写像性を高めるフィルムを開発し、衛生条件の厳しい医療や食品加工での使用向き。