タッチパネルは、さまざまな原因で反応が悪くなります。ときには、メーカーに修理を依頼しなくてはならない場合もあります。タッチパネルの反応を悪くする原因や、反応がよいタッチパネルの特徴を解説します。
タッチパネルの反応が悪い原因とは
タッチパネルの反応が悪い原因を解説します。操作方法や保護フィルムの貼り方を確認し、トラブルが改善しなければメーカーに連絡しましょう。
操作方法が間違っている
基本的ではありますが、操作方法が間違っていればタッチパネルは反応しません。静電容量方式のように手袋対応でないものを手袋のまま操作していたり、電磁誘導方式を指で操作していたりということはないでしょうか。操作方法を見直すと、簡単に状況が改善する場合もあります。
指などが汚れていたり乾燥していたりする
水や油・埃などがノイズとなり、静電容量方式や赤外線方式、超音波表面弾性波方式などの反応が悪くなる場合があります。パネル表面を掃除すると、反応が良くなる可能性があります。
また、静電容量方式のタッチパネルは、指が乾燥していると反応が悪くなるため注意しましょう。乾燥によって指先の水分量が少なくなると、タッチパネルと指との間で静電容量が変化しにくくなります。冬場など指が乾燥しがちな時期は、手を洗う、ウェットシートで軽く湿らせるなどすると、タッチパネルが反応しやすくなる可能性があります。
保護フィルムが邪魔をしている
保護フィルムをタッチパネル表面に密着して貼り付けていなかったり、保護シートが古くなって劣化していたりすると、保護フィルムとタッチパネルとの間に空気が入ってしまいます。また、保護フィルムが厚すぎる・硬すぎる場合も、反応が悪くなりがちです。保護フィルムを装着しているときは、一度外してみて、タッチパネルが反応するか確認してみましょう。
コントローラ基盤が故障している
操作方法を見直して、保護フィルムを外してもタッチパネルが反応しないときは、基盤に不具合があるケースがあります。自社では対応できないため、メーカーに問い合わせましょう。
反応がよく滑らかな操作ができるタッチパネルとは
滑らかな操作ができるタッチパネルは、文字や絵を表現しやすく紙のような使用感を得られます。滑らかな操作ができるタッチパネルを解説します。
静電容量方式
静電容量方式のタッチパネルは、多くのスマートフォンに搭載されています。直感的で滑らかな操作を期待するなら、静電容量方式がおすすめです。
抵抗膜方式
抵抗膜方式は感圧式なので、静電容量方式に比べてしっかりタッチしなくては反応しません。しかし、近年は、軽いタッチで反応する抵抗膜方式が登場しています。DMCの独自技術で開発された軽荷重タッチパネルは、軽いタッチ感で直感的な操作が可能です。静電容量方式に近い感覚で、フリック入力もできます。
電磁誘導方式
電磁誘導方式は検出精度が高く、コンピューターでグラフィックを扱う際に重宝されています。電磁誘導方式は検出精度に優れ、滑らかな操作が可能です。位置だけでなく筆圧も感知するので、文字を書くときに線の太さを滑らかに変えられます。
まとめ
産業用タッチパネルの反応が悪いときは、操作方法の見直しや保護フィルムの取り外しなどで、状況が改善する場合があります。ただし、今回紹介した方法で反応が改善しなければ、メーカーに問い合わせましょう。心地よい使用感を求めるなら、静電容量方式・一部の抵抗膜方式・電磁誘導方式などがおすすめです
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産業用タッチパネルメーカー3社

耐久性や環境適応性に優れ、工場や屋外使用でも安心。互換性も高く予算に合わせた開発提案が可能。
- 工場FA機器
- 重機
- 屋外標識
- 倉庫用ロボット
など

高機能フィルムの開発が得意で、これまで難しかったITOフィルムの大型化に成功。最大65インチ対応で様々な表現が可能に。
- サイネージ
- フロアガイド
- アーケードゲーム
など

抗菌・抗ウイルス機能付き機能や写像性を高めるニュークリアフィルムを開発し、衛生的で快適な操作性を実現。
- 検査機器
- 臨床現場
- 美容成形
など
2023年1月20日時点で「産業用 タッチパネルメーカー」でGoogle検索し100位までに公式サイトが表示されるメーカーのうち、産業用タッチパネル製造に関する情報が明確であるメーカー21社を紹介しています。
その中で、総合力に関する「品質」「対応力」「実績」に関する情報が明確に公式サイトに記載されているメーカーの中から業界ごとにおすすめできる特徴をもつ3社をピックアップ。
ディー・エム・シー:耐久性や環境対応性が高く、製造業や建設業などの過酷な環境下でも機能性を損なわない
グンゼ:最大65インチまで対応する大型パネルを生産しており、広告などの表現力が重要なシーンに適する
FCLコンポーネント:抗菌機能や写像性を高めるフィルムを開発し、衛生条件の厳しい医療や食品加工での使用向き。