メタルメッシュセンサーとは?

目次

ここでは、タッチパネルに使われるメタルメッシュセンサーについて、その特徴やメリットなどをまとめています。大画面タッチパネル向きのガラスパネルやフィルムを探している人は、ぜひチェックしてみてください。

メタルメッシュセンサーとは

メタルメッシュセンサーとは、「金属メッシュ電極」とも呼ばれている材料です。タッチパネルをはじめとしたディスプレイの透明電極として、ITO電極の代用として誕生しました。ITOは希少性の高い金属を使用しているうえ、大型化すると透過率や検出感度の低下などの心配があります。そこで代替電極として考案されたのが、金属配線を格子状に配置したメタルメッシュセンサーです。現在はガラスパネルの他に、フィルムタイプも製造れています。

メタルメッシュセンサーは透明度が高くシート抵抗も低いため、大型パネルや折り畳み式のディスプレイにも使用可能です。また、比較的安価な材料を使用しており、タッチパネル製造時のコストを抑えるのにも一役買ってくれるでしょう。

メタルメッシュセンサーの使用例

メタルメッシュセンサーは大型タッチパネル、折り畳み式タッチパネル、曲面タッチパネル、車載用タッチパネルなどに使用されています。また、タッチパネル以外にも光学センサー用透明ヒーターや5G用透明アンテナ、5G用透明ノイズシールドなどにも使われているでしょう。

メタルメッシュセンサーの開発事例

日本航空電子工業株式会社

日本航空電子工業株式会社の手掛けるメタルメッシュセンサーは、ガラス基板に抵抗の低い銀粒子を使った感光性材料を塗布したうえで、マスク露光ならびに現像プロセスによって配線の直接形成を実施しています。この配線方法は仕上がりにバラつきが出にくく、安定した品質をキープ可能です。メッシュ幅は肉眼で確認できないほど細線化されており、高レベルの外観品位が期待できるでしょう。

パナソニック

パナソニックは、「独自ロールtoロール工法」によるメタルメッシュセンサーの開発を行っています。この工法は、溝形成と微細配線といった2つの工程で一括両面配線透明導電フィルムを製造する方法で、高い配線アスペクト比と配線細線化を実現。メッシュ幅が非常に細いため感度が高く、タッチペンなどにもしっかり反応します。

産業用タッチパネルメーカーの
一覧を見てみる

総合力で選ぶ
産業用タッチパネルメーカー3
製造・建設などの現場向け
ディ・エム・シー
ディ・エム・シー
引用元URL:株式会社ディ・エム・シー公式サイト(https://www.dush.co.jp/product/touchscreen/)
特徴

耐久性や環境適応性に優れ、工場や屋外使用でも安心。互換性も高く予算に合わせた開発提案が可能。

たとえば
  • 工場FA機器
  • 重機
  • 屋外標識
  • 倉庫用ロボット
  • など

アミューズメント・広告向け
グンゼ
グンゼ
引用元:グンゼ株式会社公式サイト(https://www.gunze.co.jp/denzai/)
特徴

高機能フィルムの開発が得意で、これまで難しかったITOフィルムの大型化に成功。最大65インチ対応で様々な表現が可能に。

たとえば
  • サイネージ
  • フロアガイド
  • アーケードゲーム

など

医療・食品産業向け
FCLコンポーネント
FCLコンポーネント(旧富士通コンポーネント)株式会社
引用元:公式サイト(https://www.fcl.fujitsu.com/products/touch-panels/)
特徴

抗菌・抗ウイルス機能付き機能や写像性を高めるニュークリアフィルムを開発し、衛生的で快適な操作性を実現

たとえば
  • 検査機器
  • 臨床現場
  • 美容成形

など

【選定条件】
2023年1月20日時点で「産業用 タッチパネルメーカー」でGoogle検索し100位までに公式サイトが表示されるメーカーのうち、産業用タッチパネル製造に関する情報が明確であるメーカー21社を紹介しています。
その中で、総合力に関する「品質」「対応力」「実績」に関する情報が明確に公式サイトに記載されているメーカーの中から業界ごとにおすすめできる特徴をもつ3社をピックアップ。
ディー・エム・シー:耐久性や環境対応性が高く、製造業や建設業などの過酷な環境下でも機能性を損なわない
グンゼ:最大65インチまで対応する大型パネルを生産しており、広告などの表現力が重要なシーンに適する
FCLコンポーネント:抗菌機能や写像性を高めるフィルムを開発し、衛生条件の厳しい医療や食品加工での使用向き。