タッチパネルメーカー選びで注目したいのは「ボンディング」の仕方です。オプティカルボンディング、エアボンディングでも特性は異なります。どのように選ぶのがおすすめか見ていきましょう。
ボンティングとは
ボンディングには接着や結合といった意味があり、タッチパネルに関してはタッチパネルをLCDに接着することを指します。ボンディングは大きく分けて2種類、さらに細かな種類に分かれています。両者の特性を知り、タッチパネルメーカーを選ぶようにしましょう。
タッチパネルのボンディングの種類
オプティカルボンディング
オプティカルボンディングはダイレクトボンディングとも呼ばれ、通常のボンディングで起こるディスプレイとタッチパネルの間にできる空気の層を作らせないように接着し、光学的な界面をほぼない状態にできるメリットがあります。
光学透明接着剤 (OCA)
光学透明接着剤はディスプレイとカバーガラスの間に使用される接着剤です。Optical Clear Adhesiveの略でOCAとも呼ばれます。メーカーによる製品が豊富で、用途に合わせて接着剤の素材を選べるのが特徴。UV照射で接着するものや加熱するもの、ローラーで張り付けるなど、手法もさまざまです。
シート状になっている接着剤のため、空気層を埋める樹脂などのほかの素材に比べてはみ出しにくい、厚さが均一のため個体差が出にくいメリットがありますが、コストが少しかかってしまうのがデメリットです。
光学透明樹脂 (OCR)
光学透明樹脂は、ディスプレイとカバーガラスの間の空気層による見た目の低下を減らすために、屈折率の似ている素材を充てんする材料のことです。Optical Clear Resinの略でOCRと呼ばれることもあります。樹脂、レジンを使用しているため、液状なのが特徴です。2液硬化、熱硬化、併用タイプなどがあります。
光学透明接着剤にくらべ、カットするコストがない分費用はかからないこと、空気層の印刷段差や形状違いも吸収できるメリットがありますが、レジンが硬化する前に機器の隙間に入り込んでしまい表示する上で不具合を起こすケースもあるのがデメリットです。
エアボンディング
エアボンディングはディスプレイとタッチパネルの外側を両面接着剤などで接着することをいいます。エアギャップボンディングやエッジラミネーションと呼ばれることも。外側のみの接着なので空気層ができるのが特徴です。プロセスが豊富で低コスト、再加工しやすいといったメリットがありますが、空気層の屈折率による光の透過率の低下、湿気が発生しやすい、破損しやすいデメリットがあります。
オプティカルボンディングとエアボンディングの選び方
エアボンディングとオプティカルボンディングのどちらかを選ぶには、タッチパネルの製造でどこに重点を置くかによります。費用を抑えたいのであればエアボンディングでしょう。しかし、空気層があるために起こる湿気や破損のしやすさ、ディスプレイのみにくさがデメリットとなるため、光の反射や透過率を重視したい場合には向きません。
オプティカルボンディングはOCAかOCRのどちらを選ぶかでもコストや不具合の起こりやすさに違いがあります。メーカーと相談のうえ決めるのがおすすめです。
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