こちらの記事では、色域について紹介しています。色域の規格にはどのようなものがあるのか、またAdobe RGB比とAdobe RGBカバー率など、色域に関して知っておきたい知識についてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
色域とは
可視領域(人の目で認識できる色の範囲)において、特定の色の範囲を定めたものを「色域」と呼びます。
カラーイメージング機器(ディスプレイやプリンタ、デジタルカメラなど)にはさまざまな種類があり、それぞれ再現できる色の範囲が異なります。そこでその範囲を明らかにして、使用する機器の間で色のすり合わせを行う目的で定められたのが色域というわけです。この色域にはsRGB、Adobe RGBなど、さまざまな規格があります。
色域の規格
sRGB
色域の規格のひとつである「sRGB」は、IEC(国際電気標準会議)によって制定された標準規格です。一般的なデジタルカメラやモニタ、プリンタはこちらの規格に準拠する形で製造されています。この点から、比較的安価に機器を揃えられるという点が特徴といえるでしょう。高度なカラーマネジメントが求められない場面においては、手間がかからないsRGBがおすすめといえます。
ただし、この後ご説明するAdobe RGBと比較すると色域が少し狭い、という面もあります。
Adobe RGB
Adobe RGBは、PhotoshopやIllustratorなどのソフトで知られるアドビシステムズにより定義された色域の規格です。こちらは、sRGBのような国際規格ではありませんが、sRGBの色域を全てカバーしている点、さらにG(緑)方向に広い色域を持っている点が特徴となっています。
精細な色表現が必要な場面においては、こちらのAdobe RGBがおすすめといえるでしょう。しかし、Adobe RGBは一部の製品にのみ採用されている企画であることから、撮影から印刷までをAdobe RGB対応の機器で揃えようとすると費用が非常にかかるという面があります。また、Adobe RGBはしっかりと各機器の設定を行う必要があり、取り扱いが難しいといった点はデメリットとなる可能性があります。
Adobe RGB比とAdobe RGBカバー率の違い
液晶ディスプレイなどの仕様を見ると、再現できる色の範囲が記載されています。どの規格の色域なのか、そしてどの範囲の色を再現できるのかという点について「比率」または「カバー率」で示されています。例として、「Adobe RGB比97%」、または「Adobe RGB カバー率95%」のような形です。
いずれも色の再現範囲を確認する目安になりますが、規格の色域でどのくらいの範囲の色を再現できるのかを正確に判断できるのは「カバー率」の方になります。
広色域がそのまま高画質となるわけではない
液晶ディスプレイの色域を確認する場合、広色域のものは高画質なのかと感じる方もいるのではないでしょうか。しかし、必ずしも広色域だからといって高画質とは限らない点には注意が必要です。
色域は、液晶ディスプレイがどれくらいの画質を持っているのかを判断する要素の一つではありますが、決して色域のみで画質が決定されるわけではありません。ポイントは、用途に応じた色域を選択すること、また選択した色域を液晶ディスプレイにおいて正しく再現できるかどうか、という点です。
広色域の液晶ディスプレイを検討する場合には、液晶ディスプレイの色域を目的の色域に合わせてコントロールする「色域変換機能」が搭載されているかを確認することがおすすめです。
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