産業用タッチパネルでタッチしたときの位置がずれるときは、何らかのノイズが影響しているか、補正・キャリブレーションが必要な可能性があります。自社で対応できない場合は、メーカーに問い合わせることをおすすめします
タッチパネルのタッチ位置がずれる原因とは
特に静電容量方式は、周囲からのノイズによりタッチ位置(検出される位置)がずれがちです。ノイズの原因を解説します。
異物や汚れが付着している
異物や汚れが邪魔をすると、タッチ位置が正確に検出されません。異物や汚れによる問題は、静電容量方式や、赤外線方式、超音波表面弾性波方式などで起きがちです。
金属などが付着している
作業現場などでは、金属片がタッチパネルに付着することがあるでしょう。金属片による影響は、静電容量方式で起きます。金属片は水や油と同じく導電性の物質であり、静電容量に影響をもたらすためです。
強電流ノイズが関係している
強電流ノイズによる影響も、静電容量方式のタッチパネルでよく見られます。近くに強電流が流れる金属筐体がある場合は、金属筐体からタッチパネルを遠ざけましょう。また、タッチパネル自体にも電流ノイズ対策が必要です。
センサーの問題で位置がずれる
経年変化などで、タッチした位置とセンサーが感知する位置がずれている場合もあります。その場合、補正やキャリブレーションが必要です。
位置ずれを解消するには
補正・キャリブレーションを行い、位置ずれが改善しなければメーカーに問い合わせましょう。
補正・キャリブレーションの実施
補正・キャリブレーションとは、タッチした場所の位置が正確に認識されるように調整する作業です。補正・キャリブレーションのやり方はタッチパネルによって異なるため、説明書などを確認して実行しましょう。例えばタッチパネルを搭載したパソコンには、コントロールパネルからキャリブレーションを行える機種もあります。
メーカーへの問い合わせ
補正・キャリブレーションでも直らない場合は、タッチパネル以外の部分に問題がある場合も少なくありません。速やかにメーカーに問い合わせましょう。
ただし、メーカーによっては、タッチパネルの部材を複数の会社でつくっている場合があります。複数の製造元があると、トラブルへの対応に時間がかかりがちです。トラブルがあった場合を鑑みて、製造からサポートまで一貫しているメーカーを利用すると、安心してタッチパネルを利用できます。
まとめ
タッチパネルのタッチの位置がずれるときは、検出エラーを起こすノイズを突き止め、対策が必要です。特に静電容量方式は、異物や汚れに加え、金属や電流ノイズなどさまざまな要因で検出位置がずれます。
ノイズを取り除いても位置を正しく検出できないときは、補正・キャリブレーションが必要です。状況が改善しなければ、メーカーに問い合わせて対応してもらいましょう。
- タッチパネルが誤作動を起こす要因とノイズ等に強い製品について見る
- タッチパネルの画面が見えにくい要因と対策について見る
- タッチパネルの画面が暗いと感じる要因と透過性の高い製品について見る
- タッチパネルに傷がつきやすい要因と耐傷性のある製品について見る
- タッチパネルの反応が悪い要因とその対策について見る
- 過酷な環境で使える耐環境性の高いタッチパネルについて見る
産業用タッチパネルメーカー3社
耐久性や環境適応性に優れ、工場や屋外使用でも安心。互換性も高く予算に合わせた開発提案が可能。
- 工場FA機器
- 重機
- 屋外標識
- 倉庫用ロボット
など
高機能フィルムの開発が得意で、これまで難しかったITOフィルムの大型化に成功。最大65インチ対応で様々な表現が可能に。
- サイネージ
- フロアガイド
- アーケードゲーム
など
抗菌・抗ウイルス機能付き機能や写像性を高めるニュークリアフィルムを開発し、衛生的で快適な操作性を実現。
- 検査機器
- 臨床現場
- 美容成形
など